新司法試験短答の勉強経験

僕は純粋未修なので短答は苦手分野で、去年9月のTKC模試では200点を下回る程度でした。180点強だった気がします。


後期はフルに単位を申請したので短答の勉強が始められたのは、期末試験が終わった2月からでした。
といっても2月は論文勉強の残りとか色々あったので、結局本格的な勉強は3月から始めました。


それでもなんとかなったのだから、まあ良かったねって話です。

で、僕の勉強法なんですが、とりあえず、過去問を100%できるようになっていれば足きりは食らわないのではないかと思います。
あれだけ問題傾向が変わったといわれる今年がなんとかなったのですから。


僕は、TKCの3回の模試と、辰巳の最後の全国模試以外は短答の問題集のようなものはまったく解きませんでした。
基本的にサンプル、プレ、そして3回の過去問だけをまわしました。
だいたい、3〜4回まわすと100%になります。
ちなみに、過去問回しの一回目の自己採点は、2006の過去問が230点程度、2007の過去問が240点程度、2008の過去問が260点程度といった感じで、年を重ねると目に見えて点が増えていくので、過去問は非常に有用だと思います。


それで、4月の辰巳の全国模試の短答はまだ勉強が間に合ってなく、足きり予想点ギリギリでやばかったのですが*1、最終的には250超えたし、短答の配点を考えるとそれで一応は十分なのではないでしょうか。


問題演習以外に使ったものは
民法は完択
刑法は、当初完択でしたが、使えなかったので山口青に
憲法は当初は完択でしたが、使えなかったので条文判例本に
両訴は条文判例本と第一審手続の解説を使いました。
行政法は、橋本他四人で共著の行政救済法に、それに載っていないところは条文判例本でした。
会社法は、完択なんですが、基本的には条文素読用といった感じで*2、択一対策として役立ったのはむしろ会社法事例演習教材でした。
がんばってつぶした甲斐がありましたね。その意味では択一本は事例演習教材の勉強に使った江頭だったかもしれません。
後は、千問の道標を使いました。神田をまったく使わなかったのはめずらしいのではないでしょうか。周りは択一対策にはとにかく神田だ、といっていましたが。
商法は条文判例本。手形小切手は捨て。


3月からの択一集中期は、基本書を読むことはほとんどなかったですね。予備校の択一本で結論や理由に疑問が生じた時や、論文の勉強で時々引くぐらいでしょうか。


ちなみに、判例集はほとんど使ってません。


憲法は、条文判例本を中心に条文判例本の判旨では足りなそうなところを戸松他の憲法判例で補足したぐらいで、百選はほとんど読んでません。
→40点弱


行政法は、百選掲載判例の半分ぐらいが古すぎるというので、ケースブックを使ってましたが、メインはあくまでも行政救済法と条文判例本に掲載されている判旨で、その補足ぐらいの意味しかありませんでした。
→40点弱


民法は、百選その他判例集に手をだしてません。完択で結論だけ、という感じでした。つまり全然判例を読んでません。
→45点程度 そのせいか点は低かったですね。


会社法は、百選が使えないので、神田他の商法判例集を、事例演習教材で参照されているのだけ*3読みました。といっても、まずは江頭で結論を抑えて、それでわからないところを読む、といった感じでした。
商法は、条文判例本のみでした。これに関しては基本書すら読んでいません。
手形小切手は一切勉強しませんでした。
→ところどころ問題に答えが残っていない箇所があり正確な点が不明。23〜30点程度


民訴は、ロースクール民訴を使ったので、その限度では読んでいるはずなのですが、 択一対策開始後は条文判例本以外の判例集にはあたりませんでした。
→同様に正確な点が不明。25〜30点程度


刑法は、当初は完択を使っていたのですが、わかりづらいので山口青に変えて、判例集は事実認定重要判例50選しかつかいませんでした。
条文判例本すら読んでないので、判例には全然あたっていないことになるようです。
→40点弱


刑訴は、条文判例本と、事実認定重要判例50選のみで、百選もつぶしてません。
→35点強


最後に、直前に、3年分の重判を早回ししました。
そんな感じでした。
ただ、判例集は使っていないといっても、授業で取り扱われた判例は読んでいるわけですので、判例をまったくやらなかったわけではありません。

*1:4000人受けてない試験で、論文で2000位ひっくり返せるほどやばかった

*2:その意味ではデイリー六法のほうが使えるかもしれません

*3:それでも6〜7割はつぶせるのですが