セラー

久々に手入れしようとセラーあけたら、ワインにカビが生えてました。
あわてて、ふき取って、ラップでラベルをコーティングする。新しいワインだから大丈夫かと思っていたが、やっぱ胞子ついてたのね・・・・

いや、だからワインが飲めなくなるわけではないですよ?
カビが生えるというのは、ワインが適切な環境で保存されていたことの証でもありますから。
コルクはカビが発生しても問題なくワインを守ります。
ただ、コルク自体が腐食してしまうブショネってものはありますが、まあ、確率はすごく低いので。


ワインの適切な保存環境

  • 光が当たらない

ワインは紫外線により化学変化を起こしてしまいますうちのセラーはUVカットです。布かけてあるし。

  • 振動がない

振動も化学変化をもたらします。過熟成になって飲めたモンじゃなくなったり。これをワインがおきてしまうといいます。
だから、僕は酒屋等のワインセラーでは静かに歩くし、静かな声で話すようにします。ワインの取り扱いも繊細に動かします。

ちなみに、家庭用冷蔵庫はコンプレッサーが動くたびに冷蔵庫自体が細かく振動してしまうので、冷蔵庫はだめです。うちのセラーは低振動設計。人が歩くことによる振動も、セラーの脚が吸収してくれるそうです。

  • 一年を通じて温度は11-15度の範囲

長期熟成を目的とする場合は13度が理想温度です。


低すぎると熟成が止まってしまい、高すぎると熟成ではなく化学変化が進んでしまいます。
そして、急激な温度変化もダメです。理想は温度変化のまったくないところですが、ま、そんなところは地球上にほとんどないです。鍾乳洞の深部とか?深海とか?


ゆるやかな温度変化ならとりあえずワインは大丈夫らしいです。実際ヨーロッパのカーヴも年通じて5度程度の温度変化はしてますしね。
このあまり変化しない温度の条件が日本のワインの家庭保存を非常に難しくしています。

ちなみに、家庭用冷蔵庫の場合多くは設定温度から3度以上高くなるとサーモスタットが働く様になってます。この温度の波がワインを劣化させてしまうようです。
そもそも家庭用冷蔵庫は温度が3度程度と低すぎますが。

  • ワインは横に寝かせて

ワインに当ててコルクの湿度を保つためです。コルクが乾燥すると収縮してしまってその隙間から空気が入り込むのです。そうするとワインが酸化してしまうのです。

  • 湿度は65%以上

ワインに当てても、空気が乾いていたら、ワインの水分がどんどん・・・・
外側からも湿気に当ててやらねばなりません。
でも、家庭用冷蔵庫は基本的に乾燥させてしまいます。ラップ巻かないと料理が乾いちゃうでしょ?
なんで家庭用冷蔵庫ではむずかしいです。
湿度高けりゃカビもはえるはなぁ。

  • 匂いのある物とは別保存

においがワインにうつります。これも家庭用冷蔵庫で保存する場合の欠点。


家庭用冷蔵庫でも、野菜室(比較的に温度が高い。温度は上記に設定できるならしましょう。)に水張ったスポンジいれたタッパとワインをいれて(これ以外のものは入れない)、水の交換以外は基本的に開け閉めしないければ、振動以外の条件はなんとかなるかも?
まあ、こまかな温度変化もあるんでやっぱり長期保存には向きませんがね。